検査法の紹介

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理設管透過式漏水・漏洩検査法の技術

漏洩検査の原理

ヘリウム漏れ試験方法は真空法と加圧法に分類されます。
漏洩検査には、試験体内部をヘリウムで加圧しながら洩れ箇所から外部に洩れるヘリウムを漏洩専用機器に接続したスニッファープローブで吸引し、漏れを検出する方法が応用でき、洩れ位置を特定するのに効果的な方法です。

破損・劣化部位より漏洩したヘリウムは土砂、アスファルト層を透過するという特性をもっています。
この特性を利用し、埋設管路の漏洩検査に応用しています。


He(ヘリウムガス)の特性

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ヘリウムは無色・無臭・不活性のガスで大気中に約5.2ppm含まれています。
分子量として水素の次に小さく比重が軽い。空気を1とした場合の比重は、水素で0.0695、Heで0.138です。
これらの性質は物質の透過性に優れており、また大気中、土中での上昇・拡散の特性を有しています。
ー268.9℃という沸点の低さを利用して超低温冷却に液化ヘリウムが利用されています。
超伝導の応用であるリニアモーターカーにも利用されています。
飛行船やアドバルーンの充填ガス、海洋開発では呼吸用混合ガス、医療分野ではMRIの超伝導マグネット冷却用に利用されています。

埋設管への応用

管路は材質、経過年数、布設の施工技術、圧力・温度等の内面環境、荷重・腐食等の外的環境が原因として終局的な劣化状態として漏水(漏洩)が発生します。
水道管路のような圧力/満水管路については、漏水によって発生する漏水音を探知・分析する音源探査法が一般的ですが、音の伝播が難易である環境(非金属管路、大埋設深度、非満水管路、微弱圧力管路等)ではこれからの方法では限界があります。
He(ヘリウム)透過式漏水・漏洩検査工法は、これについての難易性を解決した効果的な漏洩(漏水)検査法といえます。

透過式漏水・漏洩検査工法の設計

検査にはHeガスのみで行う方法、Heガスを混合気体と希釈する方法、水に溶解させて行う方法が有ります。

透過式漏水・漏洩検査工法のフロー

he_flow のコピー

トレーサー式工法

調査の実例写真を基に作業の実施例を示します。

◎ヘリウム注入作業



管内の容量と使用圧力、気体洩れ量を計算し、設定圧力(約1/2以下推奨)と注入濃度を算定し注入します。

◎管路探知作業


埋設管探知装置により正確な配管位置を特定します。

◎透過式調査


透過式検査は、微量の滲み漏水も見逃しません。

◎漏洩点ポイント調査


土質、土壌、表層の状況を考慮しながら正確な漏水(漏洩)位置を特定します。

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